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第2回 : 災害について〜災害サイクルを知り、助かる命を助ける意味〜
【災害の種類】
災害の種類を大きく分類すると以下の通りになります。
〜自然災害〜
地殻変動や気象変化など自然力によって起こり、広域的に発生し、ライフラインの途絶や医療機関の麻痺が起こる(地震・雷・台風・津波など)
〜人為災害〜
人為的な力によって起こり、局所的に発生するため、医療機関は正常に機能している(列車・航空機・バス→大型交通災害)
(例)日勤教育が問題ともなった福知山線脱線事故.2005年
〜複合型災害〜
自然災害と人為災害が混合し、二次・三次災害が発生・拡大する。
(例)東日本大震災→自然災害(地震・津波)+人為災害(放射線物質)
【各災害サイクルの特徴】
被害状況により、大きく変化はしますが、以下が各災害サイクルの特徴です。
〜超急性期:フェーズ0〜 (災害直後〜72時間)
・トリアージ、搬送、瓦礫の下の医療がメインとなる。ライフラインが途絶え、震災による明確な被害が見えない状況。
〜急性期:フェーズ1 〜(発災から72時間〜1週間)
・超急性期から活動してきたDMAT隊から後続隊に引き継ぎが行われる時期で、医療支援が一時的に低下する。災害状況が浮き彫りになってくる。
〜亜急性期:フェーズ2 〜(発災から2〜4週間)
・慢性疾患の悪化(普段服用している薬がきれる、衛生環境の悪化)
・感染症の流行、ストレス障害が増加
いかに、避難所の衛生をよくするかが重要。防ぎえた災害関連死が増加。
(例) 車中泊による、エコノミー症候群など
〜慢性期、復旧復興期:フェーズ3 〜(1カ月〜3年)
・仮設住宅、復興住宅への移動。避難所での慢性疾患の悪化・感染症蔓延。PTSD発症。
〜静穏期、準備期:フェーズ4 〜( 3年以降)
・いざ震災が起きたときに命を守れるような、防災体制の整備や防災訓練の定着化が求められる。
【トリアージとは】
負傷者の緊急度や重症度の判定を中心とした治療優先順位の選別をすることです。
日本では、阪神・淡路大震災で始めて用いられ広まりました。目的は、医薬品など機能を最大限に活用し、可能な限り多数の負傷者の治療を行うことです。
一人でも多くの命を救うために、優先順位を決定し、患者の搬送・病院の選定・治療を滞りなく行います。トリアージは一回だけでなく、刻々と状態が変化する負傷者を初回含め、搬送時・病院到着時と繰り返し行います。
トリアージを実施する人を、トリアージオフィサーといいます。
資格は必要とされませんが、限られた時間で負傷者の状態が判断できる医療従事者が実施し、訓練をしている人がもちろん望ましいです。
トリアージオフィサーは苦渋の決断を求められ、精神的に辛い役割を担うことになります。一人につき約30秒で判断し、トリアージタッグをつけていかなければなりません。負傷者の家族が目の前にいたら…誰もが助けてほしいと思います。
しかし、助からない・死亡していると判断したら「黒」のタッグを右手につけ、次の負傷者のトリアージに向かう過酷で残酷な行動にうつさなければなりません。
災害現場は、需要と供給が逆転し、多くの負傷者を限られた人材と資材で助けます。圧倒的なマンパワー不足と資材不足です。
もし自分が災害現場に遭遇したら…。
その場で的確なトリアージを実施できる知識と技術をつけていくことは怠らず、日々、医療従事者として邁進していきます。
次回は、災害現場で多い外傷に対する応急処置について投稿させていただきます!
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